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指に当たっただけでも消滅させる力を持つ消滅弾。
高家の体に異変が起こりつつあった。
体中から煙が立ち上っていた。
「やったか?」
里沙もキャシーもただ高家を見ていた。
それまで2本足で歩いていた高家が前足を地に着けた。
そして……
体の中にめり込んでいた頭部が徐々に出てきた。
角こそないがその形相は鬼そのものだった。
高家は天に向かい吠えた。
「高家……くたばれ。」
キャシーは2発目を発射した。
消滅弾は確実に高家に着弾したが消滅させるには至らなかった。
「あの固い皮膚に守られてます……他のミサイルよりは強力ですからそれなりに効果はありますが魂まで届かないようです……」
俺たちみたいに魂が剥き出しじゃないのか……
「竹井……」
高家が喋った?
本能のみで動いていたんじゃねーのかっ!?
「竹井……おまえに教えてやろう……両親の最後を……」
キャシーはロケットランチャーを構えた姿勢で顔を上げた。
「やっぱり……おまえが殺したのかっ!?」
高家の顔が笑ったように見えた。
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