493人が本棚に入れています
本棚に追加
「父さんと母さんの敵は取らせてもらう……」
高家の表情は変わらないが明らかに笑っていた。
「ククク……今から私の餌になるのにか?その恨みの力はさぞや良い栄養になるだろう……」
キャシーを喰らうつもりかっ!?
「生憎だね……」
キャシーは極めて落ち着いた声で話した。
「おまえはここで終わりだよ。」
そう言うと腰から手榴弾を外し高家の口に放り込んだ。
「な、何を入れたっ!?」
高家の手に力が入った。
キャシーの体からミシミシと骨がきしむ音が聞こえた。
「ぐっ……私からのプレゼント……消滅弾だよ……」
高家の口が大きく開き黒い煙が立ち上った。
「ああぎぎぎぐぐぐ………ぐっ!」
叫び声と言うにはほど遠い音が聞こえた。
キャシーを握ったまま高家の体は爆発した。
「キャシーっ!」
マズいっ!
消滅弾を被弾したかもしれねーっ!
「裕太くんっ!降ろしてっ!」
俺に抱き上げられていたレイが叫んだ。
最初のコメントを投稿しよう!