短編 ふたつめ

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「恋なんて麻酔みたいなものじゃないか」 大学の食堂で友人と二人、向かい合って座りながら話していた。 昼のピークはとうに過ぎていて授業も始まっているこの時間、食堂にいる人は少ない。 ほとんどは次の授業までの暇つぶしなのだろう。 何となく、他にすることもないからと雑談に興じている者ばかりのようだ。 僕たちもその一員なのだけれど。 「まぁた意味の分からないことを」 目の前に座る友人はため息をつき、缶コーヒーを一口すする。 暇つぶしとしてここに居座る僕たちは、潰さなければどうしようもない暇を抱える僕たちは、特に話すがあるわけもなかった。 かといって二人とも黙って座っているというのも頂けないので、互いにどうでも良い話をしている。
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