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「恋なんて麻酔みたいなものじゃないか」
大学の食堂で友人と二人、向かい合って座りながら話していた。
昼のピークはとうに過ぎていて授業も始まっているこの時間、食堂にいる人は少ない。
ほとんどは次の授業までの暇つぶしなのだろう。
何となく、他にすることもないからと雑談に興じている者ばかりのようだ。
僕たちもその一員なのだけれど。
「まぁた意味の分からないことを」
目の前に座る友人はため息をつき、缶コーヒーを一口すする。
暇つぶしとしてここに居座る僕たちは、潰さなければどうしようもない暇を抱える僕たちは、特に話すがあるわけもなかった。
かといって二人とも黙って座っているというのも頂けないので、互いにどうでも良い話をしている。
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