プロローグ

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?「うっ…うぅぅ…」 雨の冷たさで目が覚めた。何故か雨に当たるのがとてつもなく嫌だった。 ?「どこだ、ココ?」 気が付くと知らない場所にいた。服はボロボロで泥だらけだ。 ?「森…なのか?…」 辺り一面木しか見えない。ここを森と言わずしてどこを森と言う。 ?「ここに居ても仕方無い。さっさと家に帰ろう。」 然しそこで大きな問題に気付く。帰り道がわからない。帰り道を忘れたなんて馬鹿な事をするとは思わなかった。現に今俺は帰り道を忘れているし、他の事も満足に思い出せない。 ?「足跡?」 足元には幾つも足跡が続いていた。他にも黒焦げになった茸や野菜等が転がっていた。 ?「兎に角足跡を辿ろう。……痛っ!!」 歩こうとして気付いたが片足が曲がってはいけない方向に曲がっていた。 ?「ここに居ても仕方ない。無理をしてでも歩かないと。」 ?「っッ!!」 歩く度に今まで味わった事のない激痛が走る。 ?「はぁ~ヤバいな……」 片足を引き摺りながら足跡を辿っていった。 兎に角雨に当たるのが嫌だった。
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