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それから3日間、寝る間も惜しんで隋楠語を勉強した。
幸い、隋楠語は斗玻語と酷似しており、これなら隋楠へ着くまでには完璧かも。
篶歌は朧が隋楠語を分かりやすく記した本を寝台に寝そべり、暗記した。
3日目、太陽が丁度真上に差し掛かった時、船場に隋楠の使者を乗せた船が到着した。
「ようこそおいでくださった」
翁潤は船から降りてきた隋楠の使者達を城へ出迎える。
広間へと場所を移し、改めて挨拶を交わす。
「お初にお目にかかります。隋楠、大臣のトゥクラと申します。こちらが同じ大臣のクヌムとセツジゥです」
トゥクラは斗玻語で挨拶する。
三人の風貌は、茶色の長い髪を揺らし、頭を深々と下げる男がトゥクラ。セツジゥは褐色の肌を持ち、まるで大木の様な大柄な男。そしてクヌムは黒髪に誠実そうな瞳。
トゥクラを筆頭に、隋楠の三人の大臣がわざわざ使者としてやってきた。
隋楠は四人しか大臣はいない。
それなのに三人も送って来たということは、斗玻の内情を探るため、という仮説がとれる。
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