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首がころがってきた
顔はこっちを向いてる
黒い毛は一部だけ血に染まっていて
周りを見れば、少し離れた場所に体があった
「どこを見ているんだい?」
「あなたの体」
返事をしながらしゃがんで視線を合わせようとしたけど、無理だったから私の顔の高さまで首を持ち上げた
「気にしなくて良いよ」
自分の体に目も向けずに言った
「…自分の体なのに?」
「自分の体だからさ」
即答だ
……そう、と呟きのような返答をしながらカレの体を再び視界に入れる
「腐っちゃうよ?」
「……その時はその時さ」
流石に悩んだのか反応がさっきより遅くて、ちょっと笑った
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