【第一章】第一話 出会いと別れはいつも突然

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青い空に白い雲……。 年に二回咲く樹齢千年の大きな桜。 それに、珊瑚礁と小さい魚の群れが見え、太陽の光で海の水で反射しキラキラと輝きを作る。 透明感溢れる綺麗な海が窓から見え、その景色はとても幻想的で、誰もが見入ってしまうような景色だ。 この景色が見えるのは、さく高こと、“桜木高等学校”の窓側だけだ。 そう、この景色は、窓側の席特権の景色なのである。 だが、やはり長くは見せてはくれないらしい。 それもそうだろう。 今授業中なのだから……。 「俺様の授業を聞かないなんて良い度胸だな!飛鳥!」 そう言いながら僕の事を叩いてくる先生は、安田 隆康(やすだ たかやす)43歳独身。 いつも嫌味たらしく、女子や男子はおろか先生方にも嫌われているという先生だ。 通称、見た目通り[キモゴリラ] 正直あまりかかわりたくない人物の一人だ。
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