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少年は溜め息を吐いて 木から降りて来た。 着地寸前、 ふわりと宙に浮き、静かに地面に足を突いた。 「俺は水の精霊だ 名前は人間には言えない」 そう言い少年は ずいっと鼻が付きそうなくらい近付いた。 少年の容姿は 水色の綺麗な髪は短く。 瞳は深い青だ。 空は、自分の瞳と違う色だったので少し残念がった。 (やっぱり僕は…気持ち悪いのかな…) そんな事を考えていると 唐突に少年が口を開いた。 「その目に被せてるやつ… 何だ…?」 目に被せてる… その言葉に空は驚いた。 コンタクトしているのを見破るなんて どんな目をしているのか、と空は不思議に思う。 「これはコンタクトだよ 目が悪いから…」 精霊はコンタクトなんて知らないと思った空だが 一応教えてあげた。 「こん……たくと?」 案の定 意味を理解出来ないで 眉間に皺を寄せる少年。 「コンタクトって言うのはに、人間が作った物で 目が悪い人が視力を補う為に使う道具で これを付けるとボヤけてた風景がハッキリ見えるんだよ」 少年に合わせて〝人間〟と言い説明すると 少年はなるほどと、理解した。 「しかし人間はそこまで 進歩していたか…? 俺が知る限り 人間は精霊と契約して妖精を使役にしようと…」 ブツブツ呟いている 少年に、空は声を掛けた。 「僕人間だけど精霊とか妖精とかいう存在知らないよ?」 少年は空の言葉にキョトンとした。 .
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