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「ぼくは……にんげんだよ……みんな…っ」
少年は泣きじゃくり
首にあるペンダントを握った。
このペンダントの宝石のような綺麗な石は少年の瞳と同じ色をしていた。
「ぼくはフツーだって…
いってよ…ママ、パパ」
涙が石に落ちる。
───…ピピピッ
アラームとしては大人しい音に
少年が起こされ欠伸をする。
「ふぁ~…
今日もあの夢…」
呟きながら瞳を開く。
その瞳は空色で
ガラス玉のように綺麗だ。
「小さい時のイジメられてる夢…
あれマジ嫌なんだよなぁ」
毎日、毎日見せられる夢。
あれは少年がイジメられてる時の嫌な記憶だ。
何故か質が悪い事に夢でそれを散々見せられているのだった。
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