2001年

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 暖かい日差しが差しこみ、そよ風が綺麗な桜の花びらを揺らす。そのたびにピンク色の花びらが舞い散り、地面をピンク色に染めていく。 「んー。暖かいなぁ」  窓から差し込む日差しに、眠気を誘われながら奈緒は大きく伸びをした。 「奈緒ダレすぎ。でもなんかやっとクラスにも慣れたって感じだよね」  小学校からの親友である優子が、前の席の椅子に座ると体を傾け言った。 「ねぇ。優子以外知らないんだもん。クラス一緒で本当良かったよ」 「私もだよ。ねぇ、部活とか入る?」 「んー、どうしようかな。バイトとかもしてみたいなって思うし」 「バイトいいね。でも私バスケ部のマネージャーにも興味あってさぁ。奈緒、一緒に見学に行ってくれない?」 「いいけど、なんでバスケ……あ、分かった。もう格好良い人見つけたんでしょ?」  奈緒の質問に優子は嬉しそうに話し出した。 「分かる?二年の小野寺先輩がすごい格好良いいの。見たら奈緒も惚れるって」 「惚れないよ。私が男の人苦手なの、知ってるでしょ?」 「知ってるけどさぁ。付き合わなくても私みたいに見てるだけでも楽しいよ?奈緒はさ、格好いいって思うこともないの?」  優子の質問に記憶をたぐらせる奈緒。 「ない……かなぁ?だって男の人自体に興味ないし」  そう言いながらあくびをする奈緒を見ながら、優子は少し勿体ないと思う一方で心配だった。
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