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タクシーの運転手に住所のメモを見せると、そのまますぐに車を出し、ワンメーターで到着した。
着くと、そこにはすでに引っ越し屋がいて、とりあえず家具などは大体搬入したという。
事前に受け取った鍵を持ってドアの前まで来ると、なにやら中から声が。
――女の子?
それも、一人や二人ではない。
「お兄ちゃん、家間違ってないよね?」
「引っ越し屋が此処って言ったならここだろ。それにしても……何で? もしや、曰く付きとか!?」
「えっ、ちょっお兄ちゃん、そんな話しないでよ怖いよぉ~」
「まぁまぁ、冗談だよ」
しかし、この程度で涙目になるとは弄り甲斐があってかわいい妹だな。
そして、俺は何かの弾みでドアノブを下に押してしまったようだ。
すると―――――
ドアは開いた。
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