1.光の妖精騎士

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少年は羽根をしまうと大きく伸びをした。 「あ~疲れた。今日はもう終わり?」 「フェル、あんたこれぐらいで疲れてどうすんの…」 「正確に言うと、思いの外魔力を解放できなくて疲れた」 「はいはい…あ、そうだ」 ライナは、少年―フェルに呆れた後、ふとあることを思い出した。 光のドームの中にいる女性達のことだ。 「もう、大丈夫ですよ」 微笑みながら話しかける。 「その光の盾はもうしばらく、2人を守ってくれます。 内側からは自由に出られるので、それぞれ家に着いたら、出てください。 中から人が居なくなったら勝手に消えますから」 「分かりました。ありがとう」 ライナの説明に1人が答える。 その表情は安心しているように見えた。 「あと、明日被害報告書を魔法会に提出してください。 じゃあ、あたしはこれで……行くよ、フェル」 「はい、ありがとうございました」 女性の言葉に笑顔で返すと、ライナとフェルは闇夜を歩いていった。 「あれが妖精騎士か…」 「初めて、こんな近くで見た…」 2人はライナ達の姿が見えなくなるまで、見つめていた。
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