2.学校生活

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「フェル君、ライナちゃん!」 「よぉ」 前から2人の男女が近づいてきた。 「あ、ダキュネス、ナイルア!」 「おはよーさん」 手を振って2人の方へ行く。 「相変わらず朝早いな」 何気ないナイルアの言葉にため息を吐く。 「コイツが早朝から怒鳴り散らすからな」 「あ!そんなこと言ったら…」 ダキュネスが気付いた時には時すでに遅し。 黒い物体が一直線にフェルの背中に向かった。 ドカッ 「……ふがっ!!」 フェルから聞こえる不気味な響き。 彼はきれいに弧を描き、美しく壁に激突した。 「怒鳴られるアンタが悪い」 「すみません……」 本日二度目の蹴を決め、軽く首を回す。 お気に入りのブーツに付いた埃を払うと、教室に向かった。 ライナの後ろを、ダキュネスも追う。 「朝から大変だな」 スッとフェルに手を差し出すナイルア。 「もう慣れました」 諦めたように言うと、差し出された手をつかみ、立ち上がる。 痛む背中を伸ばし、教室へと歩き始めた。
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