1.光の妖精騎士

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夜の街は静かだ。 特に賑やかな繁華街から少し離れた場所ならなおさら。 街灯が誰も居ない道を照らしている。 「遅くなったな…急がなきゃ」 「そうね。最近は魔物も出るっていうし…」 「止めてよ!魔物だなんて……」 2人の女性が街灯の下を通り抜ける。 しゃべり声が無駄に響き、辺りに自分達しか居ないことを改めて実感させられる。 魔物―――人間が魔力を失う原因となった存在。 魔力のなくなった人間は今でも魔物に襲われる。 昔は魔力を奪う為に人間や精霊を襲うと思われていたが、魔力を失った今でも襲われる事から、彼らの目的は別にあるらしい。 詳しいことは分かっていないが『魔力のない人間だからもつ特殊な何かがあるのではないか』と言われている。
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