1.光の妖精騎士

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コツン……… 小さな音が突然聞こえた。 びっくりして2人が振り返る。 しかし、何も居ない。 ほっと胸を撫で下ろし、再び歩み始めた。 コツン……… また小さな音…。 2人は顔を見合わせた。 「何の音……?」 「わかんない…なんか、怖いよ…」 ひゅうぅぅと吹き抜ける風。 2人の体に恐怖が襲う。 頭では理解できない何かが、今起ころうとしている。 体はそれを感じ取っている。 顔を見合わせる2人。 そして、一目散に駆け出した。 マテ……… 不気味に響く声。 足を止めゆっくりと振り返った。 「「きゃーっっ!!」」 視界に入ったのは、黒い身体の不気味なもの。 鋭い牙、尖った爪、巨大な体、長いしっぽ。 そして、鈍く光る瞳。 紛れもない魔物だった。 「に、逃げよう……」 かろうじて、言葉を発する。 恐怖で体が震えている。
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