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「なんとか間に合ったな。」
暗い闇の中で 青白く光る巨大な装置を見上げて少年は言った。
「僕達はこの世界を守った。故郷を失わずに済んだんだ。」
そう言い少年は へたりと床に座った。
その少年の服は 所々破けて かすり傷だらけだ。
「うん。よかった、本当によかったよ。あとは皆が無事である事を願うわ。」
少年の隣で少女は呟き、青白く光る機械の 方へ歩き出した。
「何か落ちてる、、、」
そう言い少女は 何かを拾う。
「それは何だ?」
「本、みたい。あの男が落としたのかな?」
そして少年が立ち上がると同時に 複数の足音が2人の背後から 響いてきた。
「ユウ!ナルシスア!」
その声を聞き 少女と少年は笑顔で後ろを振り返った。
「皆、無事だったのね。」
「そっちこそ無事だったみたいだな。」
そして 13人の男女は お互い生きている事を 確認するかのように抱き合った。
「ところでナル、その本はなんだ?」
「わからない。落ちてたの。この本、鍵が掛かっていたみたいよ。鍵穴があるもの。」
「まぁとにかくその本は後にして、地上に出ようか。ブラックや海人王の安否も心配だしね。」
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