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「ほぅ…………二人は顔見知りだったのか……ならば仕事をしていくのも気が楽だろう」
そんなものなのかなぁ。
などと思いながらも、ハルトは少し気が楽になっていた。
「ではまず最初に仕事の内容の確認をさせてもらうわ」
柊茜が説明を始める。
「最近、この辺りでは謎の生物による被害が多発しているわ。器物破損から停電、火事、傷害事件まで起こっているの。幸い、まだ死者は出てはいないけどね」
「はい、そうみたいですね。さっきそのお話は伺いました」
「そうならいいわ。で、簡潔に言わせてもらうと、私たちの仕事は、この辺りをパトロールして事前に被害を防ぐことよ。その未確認生物が何匹いるにせよ、虱潰しに倒していけば――あ、でもできれば捕獲してね。弟が喜ぶから」
「弟さんがいらっしゃるんですか?」
「そうよ。あなたと同い年だわ。なんだか色んなことに手を出してるみたいだけど、引きこもりなのよねぇ……日本に貢献することもやってくれるからいいっちゃいいんだけど、なんだか割り切れないのよねぇ…………」
「はぁ…………」
「あ!ゴメンね、こんなつまらない話ばっかりしちゃって。今からあなたが生活することになる部屋に案内するわ」
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