第2章 獣達の挽歌

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警備員室では、柊茜がゲームをしていた。 過去の戦争を題材にし、その中で戦術を使って幾多の戦いをくぐり抜けて行くものだ。 これが最近はこの学園の見回りをするのに役立っている。 ただでさえ広いこの学園を、少ない人数で立ち回るにはそれなりの戦略が必要だったのだ。 実際、最初は戦略力強化のために始めたゲームだったが、今やただの娯楽のために使っている。 「げ…………そこで1個師団が出てくるの?」 「何やってるんです?」 「あ、ハルトくん。おはよう。まだ10時じゃないけど?」 「いえ……暇ですし…………それよりも学校はないんですか?」 「サボりよサボり。あそこに行くよりここでゲームしてたほうが楽しいじゃないの」 「そんなものですかね…………」  
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