第2章 獣達の挽歌

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2人はしばらくの間、一緒になってゲームをしていた。 最初はまったくルームもわからなかったハルトだったが、徐々に内容を理解しはじめ、10分後には一緒になって楽しめるようになっていた。 「ここはそうするべきじゃないと思うんですけど……」 「そうかな?後のことを考えたら、今のうちに手をうっておいたほうがいいと思うんだけどね……」 「でも、そうするとここで相手に隙をつかれそうですけどね」 「いや、相手の経済状況を考えたら、私だったらそうはしないわ。失敗したときのリスクが……………」 ブルルル…… 楽しげな会話の間に、室内によく響く音がなった。 と同時に、スクリーンの画面がかわり、地図上に赤い点が現れる。 「出動要請よ。急いで準備をして。私は先にあのポイントに向かうわ。準備が出来次第あなたも合流して」 そう言うなり、柊茜は建物を飛び出していった。 どうみても室内でだらけているようにしか見えなかった恰好だったのだが、実際はその下にしっかりとした服を着ていたらしい。 連絡の30秒後には出発していた。  
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