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「そりゃやばいな…………早く追いかけないと……!!」
ハルトは急いで着替え、出かける準備をし、初級魔術“フォローウィンド”を使ってダッシュした。
「へへ……そうだな。1体しかいないから、お前みたいに誰か魔法が使えるやつがいれば勝……………っともういないのか」
マダハリー・クェイストは霊体であるという利点を使い、その場で一回転をした。
回転し終わったときには先程とは打って変わり、シリアスな表情になっていた。
「…………」
腰に手をあて、考える。
「やはり…………やつらなのか……?いや、それにしては手が込み過ぎている……」
彼女の頭には1万2千年前の出来事が思い出されていた。
繰り返される惨劇。
終わることのない憎しみの連鎖。
それらが蔓延っていたあの時期を。
「ま、考え過ぎかな…………」
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