第2章 獣達の挽歌

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(気を使えば2体くらいならなんとかなると思ったんだけど、そうでもないみたい……) アニメやマンガに影響され、幼い頃から鍛練した結果、茜は気のあつかいを身につけていた。 周りから馬鹿にされつつも、諦めなかった。 今はその能力を活かして、この学園の生徒としてだけでなく警備としても役割を果たしている。 経験上、相手が複数の場合、先に動くと不利になるのはわかっている。 今のように未知なるものを相手にしているときは尚更だ。 しかし、いつまでも睨み合っているわけにもいかない。 茜は自ら行動を起こした。 気を使って攻撃をしかける。 孫悟空のように気弾として撃つことはできないが、肉体強化、神経の伝達速度の上昇をすることはできる。 右側のものへ肘での一発を送り込む。 みしっと何かが折れたような音がし、ケロベロス・タイガーを吹き飛ばした。 直ぐさま茜は方向転換をし、もう一体へと攻撃をしかける。 しかし、後ろから先程吹き飛ばしたはずの個体からの追撃を受けた。  
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