一足遅いプレゼント

「出来たぜ。」

短くそういうと、コトリとカップを私の前に置く。
柑橘系の香りが鼻を擽る。

「何のお茶？」
「ハーブティーだぜ。材料はレモングラス、レモンバーベナ、レモンバーム。すっきりしたいと思ってな。たまにはこういうのも良いだろ。」
「そうね。それより、そんなの何処から持ってきたの？」
「企業秘密だぜ。というのは冗談で、家から持ってきた。」

魔理沙は平然と言うが、レモングラス、レモンバーベナ、レモンバームとパパッと言われても分からない。
薬草等の知識に関しても魔理沙のほうが上手なので、敵わないなぁと呟き、ハーブティーに一口口を付けた。