AM00:00~ 執事の死

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ブレイクの言葉にぎょっとする3人。 「何馬鹿な事を言ってるんだ。 そんなもの、見せられるわけがないだろう。 映像にはシュランツが死ぬ場面が映っているんだ」 もっともな意見。 出来る事なら見たくはない。 しかし、矛盾を解かない限り、父親の疑惑を払拭出来ないのだ。 シュランツが死んだ真相を知るよりも、父親の無実を証明する事の方が大切だった。 「それでも、知りたいんです。 シュランツの最後を」 赤くなった目は、まっすぐ父親を見据えていた。 ブレイクの真剣な表情に、ガバは少し考える様に瞳を閉じて腕を組む。 しばらく経ち、声を出す。 「……駄目だ。 見せる事は出来ない。 見るべきじゃない……」 父親の言葉に、苦虫を噛んだ様な顔を作るブレイク。 「そうよ、ブレイク。 見ないほうがあなたの為よ」 (ぐっ……。 お父様の言い分は分かる。 正論だ。 でも……。 お父様がホーンじゃないって、安心したいんだ) 「じゃあせめて、教えて下さい。 シュランツがどうやって亡くなったのか」 ブレイクの鋭い瞳に、ガバの顔が映る。 その問いに、溜め息を漏らすガバ。 「……分かった。 ハピとロッテルは?」 ガバの問いに、無言で頷く母親とメイド。 それを確認したガバは、溜め息混じりに説明を始めた。 「ふぅっ……。 バルジャーモが掌から不思議な黒い光線を出したのは知ってる、よな?」 「はい、僕はその時、その場にいましたから」 ブレイクがバルジャーモに襲われたシーンを監視カメラで見たのならば、父親がその事実を知っていてもおかしくはない。 「その黒い光線が、博物館の警備員4人を襲ったんだが。 警備員達は黒の光に体を削られた」 間違いはないとこくりと頷く。 「警備員達を貫いても光の勢いは留まらなかった。 壁に掌型の大穴が空いてもまだ留まらず、博物館の主電源がある場所にまで到達した。 確認は出来ないが、もしかしたら博物館の一番端の壁まで貫いたのかもしれない」 静かに聞き入る3人の顔を一瞥し、ガバは口を開く。 「シュランツは運悪く、バルジャーモが放った黒い光の直線上にいたんだ」
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