第二章

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爆発が起こる度に闇が一瞬にして居場所を失う。 代わりオレンジ色の光がその場所を通過しまた不気味な闇に戻る。 それが逃げている俺まわりで起こっている。 街全体から爆発音が鳴り響く。 音がビルを反射し山びこのようにエコーがかかる。 コレじゃどこに逃げればいいのか分からない。 それでも俺はスクーターを走らせた。 とにかくB区から出ないと!。 そう思いスピードを上げる。 爆発が止んだ?そう思いスクーターを止める。 さっきまで立て続けに爆発していた街はメラメラと静かに赤く染まっているだけだった。 良かったこれで危機は去った。 こみ上げてくる安心感。 ホッとため息をつく。 そして警察が来る前にこの場を離れるためスクーターのアクセルを握った。 どんな形であっても巻き込まれるのはゴメンだ。 走りだそうとした瞬間、轟音と共にスクーターが炸裂した。
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