第二章

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熱い。 俺の体は一瞬宙を舞い背中から激しくぶつかった。 「うっ!!」 スクーターの前輪から火が出ていた。 前輪?普通はエンジンのある後方部分からではないのか? さっきの状況を思い出す。 そう、横から前輪を撃たれた。 撃たれた?ならなぜ爆発した?特殊弾? そう思っていると足音が聞こえてきた。 痛む背中に構わず上体を起こす。 辺りを見渡すが姿が見えない。 どこにいる?誰だ?彼女か?それとも…。 「あー、アンタは部外者?」 声がする。 高めの声だが彼女とは違う。 だが声だけでやはり姿は見えない。 「どこに…」 視界を広げて首を回す。 「こっちだよ」 そういうとそこにはいなかった人がゆっくりとまるで霧が晴れていくかのように徐々に濃く見えるようになっていった。 そこにはゴツゴツしたスーツ、まるで特撮物のスーツのような物をきた人が立っていた。 髪は胸まであり背は俺と同じ位そして顔にはドクロの仮面をつけていた。 「やあ」 仮面のドクロが俺をみる。 コス…プレ?
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