第二章

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「プロテクトウォール」 そう言うと骸骨女の弾は彼女の目の前でひしゃげて炸裂した。 辺りが一気に明るくなる。 すぐさま黒煙を引き裂いてドクロの仮面が姿を表す。 「キャンセル」 そう言うと彼女にあの白い棒で切りかかった。 いつの間にか棒の両端から刃が出ていた。 「ちっ」 と舌打ちをすると俺の手を握って後方飛び跳ねた。 そしてそれと同時に手榴弾を骸骨女に投げつけた。 ピンは外れている。 「ちょっと!!この距離は俺達まで」 すぐに気づいて叫んだ刹那、手榴弾は炸裂し中から大量の光が溢れだした。 「閃光!?」 骸骨女は光の中で叫んだ。 「今のうちに!!」 彼女はそう言うと棒を握りしめた。 「リムーブ」 棒から文字の連なった輪が出てきて俺と彼女を包み込んだ。 「逃がさないわ!!」 声がして光のなかから仮面を外した骸骨女が現れた。 茶色で肩まである髪にパッチリとした目は鋭く光っていた。 骸骨女は俺に向けて発砲した。 「プロテクトウォール!!」 彼女が叫んだ。 「バカね。キャンセルの術式よ」 弾が彼女の前を何かを押しのけるかのように俺に向かって進む。 「ちっ」 「死んじゃえ」 弾は、見事着弾した。 彼女の腹に。 「苦しみなさい」 骸骨女の不気味な笑顔と言葉を最後にまわりの景色が変わった。 しかし俺は構わず彼女の視線をやった。 見なければ良かった。 すぐにそう後悔した。 視線をやった瞬間、彼女の腹が吹き飛んだ。image=218553933.jpg
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