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「とりあえず改めてありがとう。まさか守護の対象に命を救われるとは思わなかった」
彼女は微笑んでいった。
「あ…ああ、うん。そんなのよりも体は大丈夫か?」
「実は立っているのも精一杯なの」
そう言うと彼女は俺の方へ倒れ込んだ。
慌てて彼女の倒れる体を受け止める。
「オイ、しっかりしろ」
そう言って彼女のからだを仰向けに寝かした。
彼女はすうすうと寝息を立てていた。
その顔を見たら不思議と安心感が出てきた。
とりあえず救急車を…。
そう思い落ちていた携帯に手をかける。
「救急車は呼ばないで」
彼女が言っていた事を思い出し携帯をポケットに突っ込んだ。
とりあえずアパートに連れて行こう。
そう思い彼女を背負い立ち上がった。
改めてまわりを見渡す。
緑色の草の絨毯を彼女の血が真っ赤に染めていた。
さらに地面にはあの輪が焼き付いていた。
まだ彼女が怪人Xじゃないという可能性はゼロにはなっていなかった。
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