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早朝五時。
ふと目覚めて彼女を見る。
彼女はいつから起きていたのか天井をじっと見ていた。
「体調大丈夫か?」
俺が力無く言うと「君よりはね」と彼女は答えた。
少しの間沈黙が流れた。
見知らぬ女性が家に居て、しかも2人っきりというのは予想以上に緊張する。
身がもたない。
俺は彼女を家に連れてきた事を少し後悔した。
「それと、ごめん」
沈黙を割いて彼女が言った。
「巻き込んだ」
彼女は天井から俺に視線をかえて言った。
黙っているしかなかった。
スクーターと荷物は爆発し、死ぬ思いをし、彼女を背負って五キロ…。
巻き込まれてひどい目にあっている。
「あ…あ~、気にするな」
とりあえず、そう答えた。
過ぎた事は仕方がない。
そう思うようにした。
「本当にすまない」
もう一度彼女は謝罪した。
「巻き込んだ以上、私には事情を教える義務、君には知る権利と必要がある」
そう言うと彼女はむくりと上体を起こした。
「信じられないかもしれないけど最後まで聞いて。お願い」
俺はコクリと頷いた。
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