第四章

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「君は運悪く私とアイツが戦っていたB区を通りかかった」 頭の中のモヤモヤが一気に晴れる。 「だから死ぬ思いをしたのか…。でもどんな理由で戦っていたんだ?勿論正当防衛だろうけど」 彼女は少し黙ったあとぼそりと答える。 「あそこで起こった怪事件よ。魔法を使った痕跡があったから色々と調べたわ。すると死体に関連性があって次に狙われる人が分かったの」 「ちょっとまて。どうやって分かったんだ?二番目の死体は消し炭だし三番目はミイラだ」 普通は分かるはずがない。 「さっき私が使った魔法を使ったの。からだが元に戻る奴」 「ああ、じゃあ死体はキレイに戻ったのか?」 「ううん、正確には死体の時間を戻してるの。だからそこにない体の一部はないまま。焼死体も殆ど皮膚がなかったわ」 頭の中で鮮明にそれを想像して、気持ち悪くなった。 それを見た彼女は「続けるわよ?」と確認した。 「その関連性、て言うのがみんなCyberの社員なの」 「Cyber!?」 Cyberは大手電気メーカー企業だ。 医療、交通、娯楽などなど生活に関わる機器の大半はCyber製品である。 「なんでだ?Cyberの社員が殺されるんだ」 「分からない。どれも部門はバラバラ。だけどすべてB区で起こってるからCyberのビルで待機してたの。そしたらアイツがまた社員を襲ったから」 「守りに行ったのか」 「うん、でも…」 それから彼女は口を閉ざした。
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