第一章

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飛び散るガラスの破片に赤い炎が反射する。 防衛本能でスクーターにブレーキをかける。 ギィーーと高い音を出し後輪はコンパスのように弧を道路に描いた。 そこで気付く。 破片が落ちてくる!! 再びアクセルを握りしめスピードをだそうとした。 脳内からアドレナリンが分泌され視界、思考が優れて体感時間の時が止まる。 坂田に文句をいわないと…。 早瀬先輩にも…。 あれ、今日何日だ? 怪人X…誰なんだ? 明日古典俺当たるじゃん。 冴えていく思考。 鈍る判断力。 今までの事が脳の奥を駆け巡った。 これだけのガラス…浴びたら…。 死を覚悟した。 死ぬな。
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