水滴

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冷たい雫が頬を伝う 冷えた感触が心地いい…。 あぁ、何だろう…。オレ死んで霞になっちゃったのかな…。 再び今度は唇に、はっきりと冷たい感触を覚えた。 ………? オレはうっすらと目を開けた。 …。 ……………。 目の前には朝露でしめった草の葉がオレの顔に雫をタタンと弾けさせていた。 「っ、つめて…」 そういやオレ、ゴールデンサンドに行くために砂漠を渡って、急いでいて、 何で森の中に…? そこはまるで今まで見たことのないような、太陽があんなに遠くに見えるような幾重にも重なる木々がしげる、巨大な森であった。 オレは俯せになった体制から遠い空をながめるのをやめ、ゆっくりと体の向きをかえる。 フードはその拍子にずれておち、砂だらけで朝露だらけの濡れた頬をあらわにした。 手で頬の汚れを拭うと、ゆっくりと起き上がってみた。 側に落ちてたポーチの中身を確認すると、それをそのまんま肩にかけ、オレはその辺を探索することにした。 するすると流れるブラウンシュガーの髪の毛を頭の後ろで一つに縛り、それを黒いスカーフで簡単にまとめた頭。 浅く焼けた肌色は活発な印象を受ける。多分意思の強い黒い瞳をしているせいだろう。 どんな色も吸い込んでしまう黒い瞳。それは金に近いブラウンの髪色との絶妙なバランスでもって、どこか人を安心させる親しみのある色をしているのであった。 身長は155センチ程。いつも全然足りないと思っている。 オレをいい女にさせるには身長が足りなすぎだ。 きっとあと5年もたてばオレもカーリーサマみたいになれるのに、今手に入らないのが悔しいな。 中途半端なんだよね。もうね、カーリーに会いたくなぁい~! それでもゴールデンサントまでいってカーリーに会わなければ行けない。交易品を渡さなければ…。
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