箱庭

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だから噛み付いてやっただけだ。 笛吹いてるみたいで可笑しかったな。 だから俺は悪くない。 あんなとこ行きたくない。  俺は俺のやりたいように、今までもこれからも、やっていきたいんだ。 でも、そんなのは叶わない。解ってる。国ってのは強いんだって事。 喉を喰いちぎった奴。 結果的にそいつは死んだ。  俺が知っても知らなくても、それは変わらない。 俺は殺人者だ。 だから行かなきゃいけない。行きたくなくても、連れてかれる。 腐った臭いに薄ら笑いを浮かべた、ゴミ以下のゲス共。そんな奴等がいる檻の中。 気分が悪くなっても、介抱してくれるお人好しなんて、きっといない。 そんなとこ。 ………もう、いい。 考えるのも面倒だ。 きっと其処より最低なとこなんて、無いだろう。 きっと、今までと変わらない。そう思おう。 自分達が上等だと思ってる、頭のイカれたニンゲン達。 小さな箱庭に収まって、それに疑問さえ感じない。国に飼われて、へらへら笑ってるニンゲン達。 ゼロナンバーをニンゲンとは思わないニンゲン達。 少なくとも、此処よりはマシになるかな? 元々、番号ついてる奴でも、其処に連れてかれれば、番号は取り上げられる。 それは、ニンゲンだとは認識されないという事。 そんな奴等ばかりがいる場所。 今までの俺がいた世界よりも、狭くなるのが嫌だけど、いつも通りでいよう。 苛つけば殴ればいいし、腹が減ればそこら辺のを喰えばいい。 でも。 下の奴等は、筋張ってて不味そうだな。
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