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ファーストキスを数時間前に済ませた流宇には大きな秘密があった。
それは・・・産婦人科医なのに生まれてこの方、『処女』であること。
物心ついたころにはバレーボールに打ち込み、医学生時代には勉強に打ち込み、医師になってからは仕事に打ち込みすぎていた流宇は、おのずと年頃を迎えればついてくるはずの色気もつかず、ぶっちゃけ彼氏もできなかったのだ。
突然ながら流宇のファーストキスの相手となってしまったリヒトは、あのあと笑顔でこう言い放った。
「ふふふ。やっぱり、流宇は僕だけの乙女だ。乙女って地球の言葉で処女のことをいうんだよね?」
ば、バレテル・・・・・。
動揺のあまり流宇は口を開くことができなかった。
33年間隠し持ってきた秘密を初対面のリヒトに読み取られ、流宇はリヒトが流宇の思考をよみとったことを渋からず信じる羽目になってしまった。
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