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「レ……レイム。やっぱり私、帰るわ。だ、だって私にはこんなの似合わないし……」
「何言ってんのよ! アル君を悩殺するんでしょ!」
「だ、だから私は……」
「なになに? なんか目当ての男がいるわけ?」
言い争うリースとレイムの間に、NIKKOがワクワクしたような面持ちで割ってはいる。
「そうなのよ。しかもライバルがいてね。その子はナイスバディで、しかも裸で彼に迫っていくような積極派なの。それなのにリースったら、いつまでもウジウジウジウジと……」
「まあ、それはそれは……」
レイムの話を聞いて、NIKKOがリースに向き直って諭すように言った。
「いいこと? リースちゃんはもっと自信を持たなきゃだめ。良質のランジェリーはね、時に裸よりも女の魅力を引き立たせるのよ。たとえスタイルで負けていても、それを活かせるランジェリー選びができれば、あなたのコンプレックスは武器へと変わるわ。ねえ、私に任せてみない?」
「コンプレックスが武器に……」
リースは自らの胸を見つめて呟いた。
今まで、忌むべき存在としてしか考えられなかった自身の小振りな胸が、輝くばかりの魅力に変わる。
それはリースにとって、心躍る話であった。
「わ、分かりました。お願いします! 私に合うランジェリーを選んで下さい!」
リースの決意に満ちた言葉に、NIKKOがにっこりと笑って頷いた。
「よく決意したわね。じゃあ最高のランジェリーを選んであげる」
「は、はい!」
リースの期待に満ちた瞳を背に、NIKKOが店の奥をガサゴソと漁り始める。
「えーと、確かこのあたりにスクール水着が……」
「ちょっと待って。それ絶対おかしい」
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