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「……え? 何かおかしかったかしら?」
リースの突っ込みに、NIKKOがさも信じられないという風な表情を浮かべて返す。
手にはスクール水着(もちろん旧型)が握られていた。
「おかしいに決まってるじゃない! なんで私がそんな子供みたいな……」
「リース、時代はロリよ?」
「そんなこと聞いてるんじゃなあああい!」
すかさず繰り出されたレイムの戯言に、リースの声が怒気を含み始める。
しかしNIKKOは諦めずに、スクール水着(もちろん旧型)をリースに差し出した。
「いいこと、リースちゃん? 男って言うのはね、普段と違う女の姿にぐっと来るものなのよ?」
「普段と違う姿……?」
「ええ、そうよ。いつもふざけあっている幼馴染が、不意に見せる別の表情。別の格好。そこに男は感動するの。たとえもしそれがその男の子の好みとは違ったとしても、自分のために変わろうとしている女が愛しくないはずはないじゃない?」
「ま、まあそう言われれば……」
NIKKOの押しに、リースの心が揺らぎ始める。
目の前に差し出されたスクール水着(もちろん旧型)が、なぜか先ほどよりも輝いて見えた。
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