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彼女からメールが来た。それは、実に一年ぶりのことだ。
その間は、連絡を一切取っていなかった。
そう一年前のあの日、彼女にふられた日からずっと・・。
一年前、俺は彼女に告白した。
いまどき古いが、彼女に手紙をラブレターをだした。
最近はメールや携帯での通話などでの告白が多いみたいだが、あえて手書きの手紙を書いた。
そうしなければ埋められない気がしたからだ。15年間の空白の時間を・・。
俺と彼女が初めて出会ったのは3才のとき。
まるで天使のような笑顔をしていた彼女に幼いながらも感じるものがあった。
もともと親同士の仲が良かったのでもっと小さい頃から会ってはいたであろうが、物心がついて初めて会ったのが二人が3才のときであった。
その日から15年、小学校は違ったが、中学は一緒で久しぶりに彼女を見たときは可愛いの一言しか思いつかなかった。
そう思うのは俺だけではないようで、くわえて明るく無邪気なその姿から男にも女にも人気者だった。
六年間という時間が彼女を変えていた。
そんな彼女に対して俺というと冴えない男。
成績も中の下、運動ときたら水泳が人並みより少しできるくらいで後はまったくダメである。
そんな俺がもてるはずもなく、中学時代彼女が一度もできなかった。
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