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「みのりぃ~!お弁当にしよ!」
「おっけー」
「じゃあ一緒に食べようか、会長」
「その冗談聞きあきたわ」
そう?と伯はおどけて見せるが実は無視。これもいつものことだ。
「今日は大翔さんなんだ?」
「そ!昨日頼んでおいたの」
嬉しそうに梨華が持ってきたのは可愛らしく包まれたお弁当。
大翔は料理が上手で、よく梨華にお弁当を作ってくる。梨華は普段お母さんに作ってもらっているが、時々大翔の味が恋しくなり頼むのだという。
時々生徒会に、正確には梨華へだが、差し入れをしてくれることもあり、実も大翔の料理の上手さは認めている。
「行くよ実!」
「はいはい」
向かう先は生徒会室。
いつも二人は生徒会室で食べている。もうその必要はないのだが、場所を変える理由もないので生徒会室で食べることが恒例となっているのだ。
「じゃあね会長、高橋さん」
「じゃあね」
「また後でねー伯くん」
伯もまたどこかへ向かっていった。
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