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日にちは変わり、次の日の朝
「おはよ」
「おはよっ実。伯くんも」
「おはよう高橋さん。会長もね」
「...おはよ」
高橋というのは梨華のこと。
今日は生徒会がお休みとあってか、梨華は朝から楽しそうだ。といっても生徒会の仕事が嫌いなわけではないと梨華は言う。
しかしここまで機嫌がいいのは稀なことだ。実にはすこし心当たりがあった。
「梨華、大翔さんとデート?」
「わかるぅ~?」
ハートが飛んでてうざいわ。
大翔とのデートになるとその日1日にやけ顔がとまらない梨華に実は内心そう思っていた。
「奇遇だね高橋さん。俺らも今日デートなんだ。ね、会長」
「なっ!?」
「ほぉ~」
実は何がなんだかわからない、といった表情をして、梨華にいたっては目をきりきら輝かせて実を見つめている。
この状況を作った発言者はというと、楽しそうに二人を見ている。いや、正しくは一人を、だが。
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