プロローグ

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ただ…周りの時計だけが時を刻んで…まるで自分の時計は止まったままのように感じられた あの頃は、全てが希望に満ちていた 叶わないものなどないように思えた でも現実は、そう甘く なかった あの頃に帰りたい もう一度あの頃に帰る事が出来れば…もう時など止まったままでいい 『あの頃に帰りたいなぁ…帰りたいなぁ…うぅぅっ!…』 瞳から大粒の涙が流れ 地面を濡らす 思いどうりにいかない 現実を…ただ…受け止めるしかない 最初に奈津子に出会ったのは、いつの事だろう… そうだ…あれは小学 6年生の夏だった とても暑い夏の日に 奈津子は転校して来た あの日はとても暑かった
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