148人が本棚に入れています
本棚に追加
通学路
『ねぇ、佐藤君、
消しゴム貸してよ』
『うん。いいけど、お前消しゴムも持って来てないの?』
『仕方ないでしょう。
忘れたんだから…それより…お前って何よ!
ちゃんと名前で
言ってよね!』
奈津子は少し怒った顔で言った。
『はい。消しゴム。
え~っと名前何だっけ?』
俺は奈津子に消しゴムを渡してそう聞いた。
『長谷川奈津子。
今日、自己紹介したで
しょう!』
『ああ…そうだ。長谷川だぁ』
『ちゃんと忘れないで
覚えておいてね』
『うん。分かった』
と言うと奈津子は嬉しそうな顔で笑った。
最初のコメントを投稿しよう!