通学路

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通学路

『ねぇ、佐藤君、 消しゴム貸してよ』 『うん。いいけど、お前消しゴムも持って来てないの?』 『仕方ないでしょう。 忘れたんだから…それより…お前って何よ! ちゃんと名前で 言ってよね!』 奈津子は少し怒った顔で言った。 『はい。消しゴム。 え~っと名前何だっけ?』 俺は奈津子に消しゴムを渡してそう聞いた。 『長谷川奈津子。 今日、自己紹介したで しょう!』 『ああ…そうだ。長谷川だぁ』 『ちゃんと忘れないで 覚えておいてね』 『うん。分かった』 と言うと奈津子は嬉しそうな顔で笑った。
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