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アパートの部屋のドアを閉めたのは、もう深夜になってからだった。
少し疲れて帰ってきた春樹は、先程コンビニで買った飲み物をテーブルに置き テレビをつけてみた。
あまり面白い番組はやってなかったが、
一人暮らしなのでテレビがついているだけで部屋が賑やかに感じる。
ベッドに乗っている服を払いのけ、腰をおろした。
携帯を見ると、メールが一件届いていた。
「詩保(しほ)だ」
『こんばんわ、今日は楽しかったね~。またどっか食べに行きましょう。明日も学校頑張ろうね』
春樹は手慣れた操作で文章を作っていった。
『いま家についたよ。今日のしほチャンも可愛かったな~、寒いからちゃんと布団かけるんだよ。風邪ひいたら大変だからね』
春樹と詩保は、もうすぐ付き合い始めて半年が経とうとしていた。
同じ短大で出会い、詩保は一つ年下で一年生だ。
「風呂面倒だな……」
と春樹は言い、
台所へ向かった。
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