第壱章

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レンの『三、四十年はかかる』という言葉を聞いたセラフは即決する。 「俺ギルドに登録する!!レン、ギルドに案内して、くれ……ない……かぁぁぁ……――」 立ち上がりレンの肩を掴んで頼んでいる途中、セラフは全身から力が抜け、レンの身体に凭れ掛かる。突然凭れ掛かられたレンは焦りを抑えてセラフの意識を確認する為に呼び掛ける。 「ちょっ!?どうしたのよ!!大丈夫!?」 「ダメ……お腹空いた……」 「…………は?」 思いもよらないセラフの発言を理解するのに数秒使い、理解すると時間を確認する為に黒い物体を取り出しスイッチを押す。すると先程とは違い、映し出されたのは時間。 「あらら……もうお昼過ぎてたのね。そういえば最初に昨日の夜も何も食べてないって言ってたわね」 セラフの言葉を思い出し、立ち上がったレンはセラフをベッドへと移動させる。 「昨日も運んでる時も思ったけど……セラフって私よりも軽――」
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