第弐章

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ディスプレーに表示されたのは先程と『同じ』ものが映されている。つまり『同じ』という事はディスプレーに『Next』と表示されているという事だ。 セラフが請け負ったのは『Next』と表示された場所に一つだけあった依頼だ。これが意味する事は『新たな依頼がある』という事。 「もう新しい依頼が来てるのね」 「はい。新しく入った依頼には様々な種類のものがありますよ」 レンと女性職員の会話を聞いていたセラフはディスプレーで次項を見る。そこに増えていた依頼は三つ。 セラフはその中で自分が惹かれる依頼内容のものを探す。今回はそう悩む事なく決める事が出来た。 「これにするよ」 「もう決めたの?どれ?」 レンは女性職員と話している内に決まった事に驚きはしていないものの、意外そうにセラフの指が示している依頼を見る。そこには『隣町まで商品を届けて』という文字と、依頼者の名前と居場所が記されていた。 「承りました。では今日か明日に荷物を受け取り、隣町まで配達してください。報酬についてはギルドではなく本人からの受け取りですのでお間違えない様にお気をつけください」
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