第参章

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「興味ないな――そんな奴の事はどうでもいい。この先、セラフが強くなろうと行動を起こしたのなら私に直接報告しろ」 老人が『興味深い』と言葉を発するよりも早く、男が口を挟み老人の言葉を遮る。そして男は『セラフのこれからの経過を観察しろ』と神父に命令する。 自分の言葉を遮られた老人は不満気な眸を男に向けるが、文句を言う様な事はしない。それだけで男が神父よりも高い地位にいると窺い知る事が出来る。 「――承知致しました。セラフが請け負った次の依頼は隣町への商品の配達との事です」 「そんな細かい報告はいらん。暫くして強くなったかどうかだけを報告すればよいのだ」 男は先程よりも少し口調を荒くして神父を視界に収めずに叱責する。だが実際、セラフは強くなる為に依頼をこなしているので、男の叱責は言いがかりに近い。 「申し訳ありません――我が主」 神父は抗議する事もなく理不尽とも思える男の叱責を受け入れる。すると男は『報告を楽しみにしている』という言葉を残し、暗闇の支配する空間から消える。 「――御意」
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