「平塚雷鳥」

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「もうよせよ!」 俺が怒鳴り散らしたせいで、リーダーが涙目になって今まさに涙を流そうとした時、キーボード担当のYAMANEが俺とリーダーの間に割って入った。こいつの人生最大の自慢は過去、1ミリだけ浮いたという話だ。本当でも嘘でもどうでもいい。 「TAGUTI、このルールも忘れてはいないか?『リーダーの決めたことは絶対。その決断にメンバーは従う』。そうだろ?」 「はあ?世の中には絶対とかないんですぅ。お前はガキか。絶対はないんですぅ。世の中に絶対はないんですぅ」 「お前さっき、『リーダーの言うことは絶対じゃん』って言ってただろ」 「その絶対とこの絶対は違うんですぅ。つうか、世の中って矛盾だらけの世界だし?」
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