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一人一人の頭を撫でながら投げ掛けられた質問に答えていく。
「怒られも殴られもされなかったわ。今日偶然出会ったお貴族様にアチリーの花と交換に金貨を貰ったの。そうしたらリリーさん大喜びしていたわ。」
「金貨っ!?僕も見たかった!!」
「お貴族様かぁ~。」
金貨の話しに興奮している子もいれば、お貴族様がどんな人なのか想像している子など様々だ。しかしユエは険しい顔をしながらセイの元に行った。
「どこを殴られたの?さっきは暗がりで見えなかったけど顔じゃあないわね?」
「うん…お腹を殴られたの。」
「あぁ!!青あざになってるじゃないの!!しかも見えないことを利用して!!これは立派な子供虐待よ!!」
服をまくりあげたセイの青あざを見てユエは憤慨した。
それでも頼るひとのいないこの世界。従うしかないユエたちには訴えたところで誰も助けてはくれないのだ。
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