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黒い猫は白い猫に駆け寄る。
黒い猫はこの時はじめて白い猫に触れた。真っ白い純粋な白を抱き締めた。
これからは、僕がずっと傍にいる。
僕が守る。
黒い猫の姿は雨に濡れ泥まみれで血がつき、ボロボロだった。
黒い猫は幸せだった。
ちょうど部屋の扉が開くまでは。
「キャー!!お父さん!汚い猫が部屋にいる!殺してぇ!」
女の子のカン高い声が家に響く。
黒い猫は白い猫を連れて逃げようとした。
しかし、すでに体力は尽き、素早く動くことは出来ない。
黒い猫は父親に捕まえられた。
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