決意

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「有り難うございました。送ってもらっちゃって」 すっかりいつも通りの静けさを取り戻していたマンションの前で下ろしてもらったボクは、運転席の方へ回り改めて伯父さんにお礼を言った。 「本当にいいのか?このままウチに泊まったって全然構わないんだぞ?」 「枕が変わると眠れないんです、ボク。部屋も散々荒れちゃってるから、掃除もしたいし」 「そっか・・・」 ボクの返した答えに少し寂しそうに笑うと、ハンドルに手をかけた。 「何かあったら、すぐに連絡するんだぞ」 「解ってます。おやすみなさい!」 走り出した伯父さんの車が見えなくなるまで見送り、マンションへと戻った。 本当・・・別に無理してここに帰る必要なんて無いのに。 もう誰かの帰りを待つ必要はなくなったんだから。 でも、特別何かが変わった訳じゃない。 今までだって一人でやってきたんだ、これからだって一人でやっていける、一人で・・・。 「・・・如月さん?」 ロビーに入った途端、後ろから声をかけられた。 誰?知らない人・・・。 「如月さんでしょ?お話聞かせてくれないかなぁ?今回の事件の事」 男の人はそう言い終わらない内にテープレコーダーをポケットから取り出してこっちに向けて来た。 この人・・・、何処かの記者?
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