決意

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「お母さんは普段どんな人だったの?君は前から知ってたのかな?」 執拗に話し掛けてくる記者を無視して、エレベーターのスイッチを押す。 「一緒に捕まった男の人とも面識はあったりしたの?」 エレベーターは・・・まだ随分上にいるようで、1階につくには少し時間がかかりそうだ。 こういう時に限って・・・。 「ちょっと・・・、無視しないで少しくらい答えてよ。こっちは君が帰ってくるまでこの寒い中ずっと待ってたんだからさぁ」 ことごとく無視しているので、声に少し苛立ちが混じって来た。 「・・・うわっ、何その痣~」 記者はぐっと顔を近づけて来たと思ったら、いきなりボクの首に巻いてあったバンダナを剥ぎ取った。 「!返して!!」 「う、わぁ~っ!凄いね、手の跡くっきり残ってるじゃん」 必死に取り返そうとしても、長身の記者に軽くかわされ、手は虚しく宙を掴むだけ。 「返して欲しいんなら教えてよ・・・、産みの母親を自分の手で通報した気分をさぁ!」 「・・・っ!」 「あんた!何やってんだよ!!」 その時、突然人影が現れたと思ったら、即座に記者の胸倉を掴んで怒鳴りつけた。
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