夢に向かって

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『東京、東京、お忘れ物の無いように・・・』 電車に乗って数時間。 遂に東京に着いた。 「彩~っ!!」 ホームに降りると、聞き慣れた声が聞こえてくる。 振り向くと、瑛哉が手を振りながら走って来るのが見えた。 「瑛哉!」 瑛哉が向かってくる方向へ走り出し、思いっきり飛びついた。 「よ、お疲れ」 「待ってたよ、彩」 瑛哉のすぐ後ろから、遼と和真もやって来る。 「瑛哉、遼、和真。皆・・・!」 3人を順に見渡した。 たった数日ぶりなのに、物凄く久々に感じるよ・・・。 「如月彩。只今到着!」 溢れ出しそうな感情を抑えるように、皆へ元気良くVサインした。 「さぁ、家に帰ろう!彩の部屋、俺と一緒だからね!」 皆が荷物を手分けして持ってくれて、4人であれこれ話ながら新しい家へ、そして夢へと向かって歩き出した。 この先、きっとボクが想像している以上に大変な日々になるんだろう。 でも大丈夫、この4人でならきっとなれる。 世界一のバンドに。 なんだか不思議と自信が沸いて来た。
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